幽玄ガンダム日記
○ 今日は午前中に用事があって「千葉みなと」というところに行ってきたのだが、
○ 物凄く気に入りました!
○ 駅前が!
○ 次の上り電車まで20分もあったので、
○ がらんとした駅の改札を抜けて、海の見える方へ歩いて行くと・・・
○ 人の気配のないだだっ広いロータリーに無駄に広い道路
○ でかい東横イン、でかいセブンイレブン、だだっ広い駐輪場、作りかけマンション
○ 沿岸にはニチレイの倉庫や工場・コンビナート群
○ ああ
○ なんか…過疎・・・いいわあ・・・
○ まあ、田舎と都会の境目には珍しくもないことですが、
○ ここは、特によかった!
○ こんなところに駅いらないっしょ感・・・
○ シムシティー的に大失敗っしょ感・・・
○ まあ、「千葉みなと」は千葉市街モノレール(懸架式)の始発駅なので、実はJR駅も必要ではあるのですが、
○ ともかく、曇天のこんな日に、そんな駅のだだっ広いロータリーの湿ったベンチで、ニューデイズで買ったサンドイッチと豆乳で昼食をとる、
○ この侘しさを、記録しておきたい。忘れないでおきたい。
○ モノレールも、「千葉みなと」から「市役所前」まで、乗客は俺一人だったことも記憶に残しておきたい。
○ 俺はそもそも、人工的な、無駄に近未来的な、それでいて人の気配のないところ、
○ もっと言えば金を湯水のように使った大赤字施設に、強い愛着を感じる。
○ 家の近所に「ららぽーと」という、でかいショッピング施設が昔からあるのですが、
○ ららぽーとの通り一本挟んだ向かいに、「ビビットスクエア」というこれもまたドデカイショッピング施設ができた。
○ ビビットは、開業直後こそ大勢の客で賑やかだったが、
○ 半年も経つと、目も当てられない過疎っぷり。売り場面積が無駄に広い分、人けのなさが目に付く。
○ ららぽーとの賑わいに便乗しようとして失敗した大赤字施設だった。
○ ある平日の昼、そのビビットスクエアに入っている島村楽器に買い物に来たときのこと。
○ どこのデパートにも、子供連れのお母さんが、子供を遊ばせとくスペースみたいのがあるでしょう。
○ あれの前を通ったところ、ガランとした遊び場で、幸の薄そうな母親と幸の薄そうな子供が、たった一組、でかいゴムボールみたいのを転がしているのを見かけた。
○ 賑やかしのBGMが、どうしようもなく空しい。
○ あーれはきたなー。くるなー(@Q)
○ まあ、ともかく、こういった空しい体験をいちいち記録しておく。
○ こんな感情は、ちょっと時間に追われると簡単に消えてしまうから!
○ 船橋のBボーイ・ドキュメントだ。
○ それにしても、考えてみれば、喜怒哀楽のような派手な感情に比べて、
○ 「空しさ」「侘しさ」というのはとても軽視されがちな感情だと思う。アンサインド・ハイプだと思う。
○ というより、すでに昔の感情になってしまっている。
○ 「侘び・寂び」などといって、単なる俳諧や水墨画や茶の理念、昔の人の美意識に過ぎないと思われているのだ
○ まあ、それも無理もない話で、山川の日本史教科書の美術史のところに書かれちまっているのである。
○ その上、俳諧ファンや水墨画ファンは大概老人だから、侘しさという概念は、ますます非現代的な印象が強くなる。
○ だが、言っておきたい。老いぼれども!
○ 今、現在、リアルな「侘び」は、道路の通った峡谷にも、箱に入った茶道具にも、100万円の掛け軸にもない。
○ 侘びは観賞して夢想するではなく、肌で感じるものになっている。
○ それはもっと近く、平日のショッピングセンターや人の降りない駅、日当たりの悪いコンクリートの路上にあるのだ
○ そして、そんな何気ない街並みこそ、現代の 深山幽谷 なのだと、俺は思っている
○ 今日はこんなところ。(パクリ)