深山の4 横浜野宿
○ 一昨日の深夜の事。
○ 友人との約束がフイになってしまい、寂しい気持ちで真夜中の船橋を自転車で疾走していた。
○ ふと、港に続く、暗くて広い道にさしかかった。
○ オレンジの街灯の下で、おセンチな気分でペダルを漕いでいると、iポッドの神様がオジロザウルス「ローリン045」を選択した。
○ イントロのソウルなループが鼓膜を震わしたその瞬間。
○ 目の前の船橋のしけた港道は、4年前の夏、たった一人で真夜中にうろついた横浜の町並みに変わっていた。
● その日は、関西に住む当時のガールフレンドに会いに行くため、ムーンライト長良に乗って行くはずが空席が無く、
● 仕方なく、18切符で始発から出発するために終電で横浜まで行き、そこで一泊することにしたのだった。
● 深夜0時過ぎに横浜駅に到着し、混み合う改札を突破し、寝る場所を求めたのだが、ドケチな俺はファミレスやマン喫に入る気がせず、
● 真夜中の見知らぬ街を歩き回っているうちに、どこをどう歩いたのか、人けの全くない海辺の公園にたどり着いていた。
● 濡れた芝を踏んで敷地を進み、海辺に腰を降ろし、眠るでもなく暗い海を眺めていると、
● 湿った空気の向こうから、遠い船の汽笛が聞こえてくる。
● どんな船が通るかと暗い海面に目を凝らしたのだが、薄くかかった靄が遮って、船の姿は見えない。
● 夏の短い夜はあっという間に明けてしまうもんですが、その夜はとても長く、一晩中横浜に響く汽笛の音を聞きながら、いつ来るとも知れない朝を待っていた気がする。
○ という光景がフラッシュバックしまして、涙が止めどもなく溢れ出すわけないんですが、
○ 学生時代、時間を持て余していたが故に出会った場面が思い起こされ、
○ なんかなー…
○ もう2度とねえんだろうなーとまじな感慨にふけり、先の事を思いやると、暗い気持ちになります。
○ まーいいわ。今さらどうにもならんので、今日はこのへんで。(パクリ)