KGE & DJ NOBU aka BOMBRUSH! / BLOW IT OUT について
○ KGE & DJ NOBU「BLOW IT OUT」を買ったぜ。
○ これが、相当にデキのいい物だったので、以下このストリート・シットについて思ったことなどを書いてみる。
KGE a.k.a. Shadowmen、その名の通り「影から忍び寄る」スタイルで、韻に秘めた比喩、痛烈なパンチラインを繰り出す唯一無二のフロウはまさにオリジナル。
○ これは インターネットなどにのってる、宣伝文句なんですが
○ この謳い文句には重大な欠点があって、
○ 「唯一無二のフロウはまさにオリジナル」などと言ってみたところで、お爺さんやお婆さんの購買意欲は刺激しないであろうという点がそれだ。
○ お爺さんやお婆さんは、散歩だとか、孫とかを愛する人達が多いので、フロウのオリジナルさを気にかけることは、あまりないと思う。
○ 介護保険料の値上げや、近所の猫が最近元気がないこと等の方が気がかりであるに違いない。
○ ただし、影から忍び寄るスタイルや、韻に秘めた比喩などというフレーズは、一部のコアなお爺さんやお婆さんに受けがいいかもしれない。
○ そういう怪しげな感じに関心をそそられる好事家は、お爺さんやお婆さんにも少しはいるだろうから、そこのところはバッチリ抜け目なし、及第といえる。
○ さて、肝心の音楽のほうはどうだろうか。
○ KGEというRAPPERは、紛れもなく、日本でも指折りのRAP SKILLをもつ若者である。
○ RAPのリズムはかなり今風で、アメリカ人の不良のRAPPER、たとえばREDMANだとかBUCKSHOTだとかと同等にFLOWを操るテクニックと、黒人の歌心をもちあわせている。
○ この点だけ見ても本当に見上げた、立派な歌い手なのは確かなのだが、もっとすごいのは、日本語でそれが行えるというところである。
○ 英語で行われてきたRAPを、言語体系も音韻体系も全く異なる日本語で何とか置き換えて歌ったもの、これを日本語RAPと呼ぶとするならば、KGEのRAPは最高級の日本語RAPだ。
○ KGEは自分の訛りを持っている。ペラペラに流暢そうな英語訛りとは違う独特の話し方で、なおかつ日本語として真っ当に理解のできる独特の訛り。
○ 最近の英語訛りのRAPPERがよく使うテクで、日本語も英語も同じように英語訛りで歌うから音楽として違和感がない、というのがあるが
○ KGEの場合、日本語も英語も全部自分の訛りで歌う
○ (面倒になってきたので中断)
○ このストリート・シットはお爺さんやお婆さんにはあまり受け入れられないと思う。
○ HONNA!!(パクリ)